活動について
岡山県美作市上山地区における8300枚100haの棚田再生利活用をはじめとした地域振興を行う。活動理念は「ライステラスライフ照ラス」のもと、古き良き文化と新しき良き仕組みを選び続ける棚田の活用を進めています。この地に暮らす人も、週に一度訪れる人も月に一度の人も、一年に一度でも、少しでも気にかけて訪れてくれる人々の暮しが明るくなるような活動をするのが棚田団です。日本の農山村が明るい未来に向かっていく活動を展開していきます。
前身となる活動は2007年から続き、人口160人の村に40人の移住者が集う地域となりました。2021年には上山地区が「つなぐ棚田遺産」に認定されました。
概要
- 耕作放棄地の再生
- 奈良時代から続く大芦池を水源とした水路の保守整備
- お米づくり:苗づくり、田植え、除草、日々の水管理、稲刈り、脱穀
- 棚田の稲株主(都市農村交流)の企画・運営
- 地域伝統文化継承
- 生き物調査、暮らしの伝承、移住者や関係人口の創出
- 企業連携、視察の対応など集落外からの受け入れ・対応
◾️2022年度英田上山棚田団活動報告
◾️2023年度英田上山棚田団活動報告
棚田の稲株主(都市農村交流)
2021年からは「棚田の稲株主」を軸としてコミュニティをつくり、上山地区内の主に八伏、後逧の棚田(約1.5ha)を保全・再生しています。この取り組みとしては稲株主が増えるほどに棚田の活用が進むと共に、都市部の稲株主も棚田の米作りの楽しさを享受できる、双方向に良い仕組みとなっています。
2021年80口、2022年130口、2024年度は500口の稲株主を集めることを目標としています。
稲株主と共に、農地水路保全や地域伝統文化継承、農機具をシェア、棚田の農業利用だけではない活用、地域資源を活かした仕事づくりに前向きな移住者を受け入れています。
米友達(マイフレンド)と称して岡山、大阪、東京等で、それぞれのお気に入りのおかずを持ち寄って棚田米をたらふく食べようという主旨のイベントも農閑期の11~3月に随時行っています。
物販は「上山逸品」としてお米や麹商品などオリジナル商品をWEB販売及びマルシェなどに出店し販売しています。
活動当初から棚田団の活動拠点となっている古民家「いちょう庵」にてイベントを開催したり、一棟貸しのスペースとして週末カフェオーナーも募集しています。
このような様々な形で地域資源を活かしながら、都市部の方々と “楽しさ” を軸とした持続的な繋がりを持つことを目標としています。
教育機関との連携
上山では教育機関と連携して学生の活動受け入れを行っています。
学生の皆さんには、お祭りや田植え、稲刈りなどイベントへの参加だけではなく、集落の 水路掃除など昔から続く共同作業にも一員として加わってもらえるように企画を行い、里 山のコミュニティの在り方や、これからの暮らしについて考え、学び、実践する場を共に つくっています。
活動事例
■中国デザイン専門学校(2015 年~)
「他者のために動く・働く」をテーマに里山資源に関わるボランティア活動を 3 日間実施 。
地域住民や上山を訪れてくれる人、翌年の後輩たちにつながるものを残すことを目指して、 上山の棚田や山林、拠点である古民家の整備活動などを行っています。
■美作大学 上山コミュニティワーク実践研究会(2015~)
社会福祉士を目指す学生たちと武田教授が中心となって有志で研究会を組織。集落の共同 作業への参加や棚田団メンバーを招いての勉強会の開催。上山でのツアー企画や古民家カ フェでの営業、祭りへの出店を通して学生がどのように地域コミュニティに関われるかを 考え、実践しています。
■法政大学現代福祉学部 図司直也研究室(2010~)
2010 年から毎年、棚田団メンバーが法政大学にて授業を行っており、里山の現場での学び を求める学生が上山を訪れ活動に参加。また、図司直也教授の研究室の学生たちが集落の 水路掃除への参加を軸に滞在予定を組み、都市と農村の交流による集落機能の維持を実践 し、現場で学ぶ機会を設けています。
地域伝統文化の継承
過疎高齢化により廃れてしまった、夏・秋のお祭りに行われていた獅子舞を棚田団初期メンバーである水柿大地が復活させ、毎年開催しています。
これを次世代にも引き継ぐべく、地域の若者にも伝承しています。
江戸時代よりもはるか昔から続く水路掃除の参加も、地元住民だけでなく近隣大学生、稲株主の参加もあり、上山恒例の大イベントとなっています。このイベントが次世代にとって、地域の暮らしへ理解を深めていくきっかけともなっています。
いちょう庵間借りシステム「カリント!」
英田上山棚田団の活動拠点である「いちょう庵」は棚田団がリノベーションを手がけた、囲炉裏もある風情豊かな古民家です。棚田が一望できるとても気持ちのいい空間で、これまで様々なイベントが開催され、沢山の方々が訪れてくれました。この空間をもっと沢山の方に楽しんでいただける空間にしたい!と間借りシテム「カリント!」を始めました。(カリント!は岡山弁で「借りたい!」という想いを表現しています。)このカリント!システムを利用して、これまではカフェやネイルサロンなどの間借り出店があり、お客様の中には初めて上山棚田を訪れてくださる方も多数いらっしゃいました。今後も自由な発想でカリント!お待ちしています。
興味がある方は下記よりお気軽にお問い合わせください。
受賞歴
- 2013年
- 日本ユネスコ協会連盟の「第5回プロジェクト未来遺産」に登録
- 2014年
- 生物多様性アクション大賞2014にて入賞
- 2015年
- 環境省『グッドライフアワード2015』にて、環境大臣賞受賞団体として紹介されました。
- トヨタモビリティ基金の日本国内初助成案件『上山集楽みんなのモビリティプロジェクト』の契約締結。
- 2016年
- 第11回 JTB交流文化賞 最優秀賞を受賞
- 農林水産省【ディスカバー農山漁村(むら)の宝】の優良事例に選定。
- 2017年
- 観光庁【第3回 ジャパン・ツーリズム・アワード 地域部門 部門賞】受賞
- 2020年
- 農林水産省【棚田キラーコンテンツ化促進ガイド】掲載(全国棚田15選に選出)
- 岡山県美作市【功労表彰】受賞
- 2022年
- 農林水産省【つなぐ棚田遺産】に上山地区の認定
棚田団概要
- 団体名称
- 特定非営利活動法人英田上山棚田団
- 所轄庁
- 岡山県
- 事務所の所在地
- 〒701-2614 美作市上山2135番地
- 代表者氏名
- 井上 寿美
- 活動開始年月日
- 2007年9月1日
- 法人設立認証年月日
- 2011年8月15日(仮認定 2014年4月17日、認定 2017年4月)
- 事業概要
- 岡山県美作市上山地区の棚田の再生をはじめとする農林業の振興。
自然エネルギーの活用や水資源の確保による里山の環境の保全。
地元の資源を活用した 農林業体験やツリーイング、古民家を利用したカフェや民宿、陶芸などの各種のワークショップ、棚田を使ったコンサートなどのイベントの開催など新しいコンテンツの提供。
これらの事業に農山村と都市部の人々を結びつけることで地域の活性化を図る。
また上山での成功事例を出版物やTwitter、Facebookなどのウェブツールで積極的に情報発信し、同様の問題に取組んでいる他の地域とも連携していくことで、日本の農山村の明るい未来を切り開くことを目的としている。 - Webサイト
- https://tanadadan.org
- Facebookページ
- https://www.facebook.com/tanadadan
- メールアドレス
- tanadadan*gmail.com (迷惑メール対策のため、*を@に変えてください)
アクセスマップ
棚田団事務所(いちょう庵)
不在のことが多いため、事前にお問い合わせください。