2025上山棚田の活動報告vol.1~農繁期のはじまり~

05.31

上山の棚田の水源地である大芦池。
池の周辺には山に降った雨水を池に引き込むための「かけいで」という水路が張り巡らされています。池に直接降り注ぐ雨だけではなく、周辺の山に降った雨さえも池に集めて水を確保することを目的として築かれた水路であり、山間部での稲作における水確保への切実さが感じられます。

その「かけいで」と呼ばれる水路の掃除を4月29日に実施しました。
上山住民のほぼ全戸に加えて、大人も子供も含めて稲株主の皆さま(40名)にもご参加いただき、地域内外合計90名ほどでの作業が2時間ほどで完了しました。
ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました!

また、5月に入ってからの土日には、池から田んぼに向けて延びる水路の掃除を集落ごとに分担して行い、こちらの作業にも稲株主有志の方々や県内外の大学生たちが手伝いに来てくれました。水路掃除は各集落ごとに日程が決められており、ほぼ毎週どこかしらの集落で水路掃除が行われていた5月の上山です。
6月1日には池の水門の開門を控えていますが、5月25日の作業をもって全集落の水路が綺麗になり、田んぼまで水を引ける状態になりました。

水路掃除と並行して、草刈りや土を耕す作業、田んぼの際から水が漏れないように機械を使用した畦塗り(畦に土を寄せて固める作業)なども進めてきました。

早朝の2時間集まって棚田の草刈り
水が漏れないようにトラクターのアタッチメントを交換しての畦塗り作業
畦塗り後の田んぼは輪郭がくっきり

様々な作業があった5月ですが、最後にもう一つ。
大事な大事な「苗作り」もきっちりとやってきました。
今年のお米は「ハナエチゼン」という品種です。

苗に病気が出ないように、まずは種籾(たねもみ)を温湯で消毒。湯船に65℃のお湯を溜めて10分間つけることで、 種子に付着している病原菌を減らし、発病を防ぐ効果があります。

お湯加減を見つつ「濡れたー」「熱い―」と声が響く賑やかな10分間

そして1週間ほど水につけての芽出し。(今年は6日間水につけました)

籾まきに合わせて、予定通りチョコンと芽を出してくれた種籾(たねもみ)

しっかりと芽を出してくれた種籾を持って、6月15日にはワイワイガヤガヤ喋りながらの籾まき作業。苗箱に土を敷き詰めて、機械で種籾をまき、並べて散水した後、保温保湿のための育苗シートをかけて育てていきます。

6月8日の田植えに向けて、立派な苗に育ってきました。
これから暑くなる季節。苗が太陽の熱で焼けて枯れてしまわないように、定期的な散水を欠かさずに生長を見守ります。


そんなこんなのあった5月を経て、迎える6月の上山棚田です。
田んぼに水が張られて綺麗な景色が広がる季節。
稲の生長と合わせて、棚田の様子もSNSや公式LINEで発信してまいります。
秋の収穫までの間、どうぞお楽しみに!

棚田団一同、稲株主をはじめたくさんの方が現地に足を運んでくれることを楽しみにお待ちしています。

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