今年は全国的に雨が降らなかったことで水が不足した地域もありましたが、上山では最後まで池の水が枯れることなく、田んぼに水を供給することができました。
7月末に開催した稲株主総会。お集まりいただいた皆さんの動きに呼応するように、そこから一気に稲穂が顔を出してくれました。

昨年作付けした「にこまる」より、1か月以上も早く出穂!
穂が出ると集落中に稲穂の良い香りが充満するようになり、それを察知したイノシシが田んぼに攻め入ってきます。ここまできて荒らされてはたまったものではないため、収穫前には最後の攻防が待っています。今年は鉄の柵を破壊して入ってきたイノシシに、ほんの一部の田んぼが被害を受けつつも、こちらも電気柵などをこまめにチェックしてそれ以外の場所で被害が出ないように守りぬきました。
出穂直後はピーンと上を向いている稲穂ですが、生育が進むにつれて頭を垂らすようになります。

お盆を過ぎた8月末には稲刈り前の最後の畦草刈り。まだまだ暑さが残っていたことから早朝5時、6時から集まって連日作業をしました。草刈りを終えると、黄色く色づいてきた棚田の輪郭がはっきりとして綺麗です。
草刈りをする理由は景観のためだけではなく、風通しをよくして病気を予防する他、見回りのために歩きやすく、そしてモグラの穴などを確認しやすくするためです。棚田団では春から秋にかけての稲作の期間中、月に1回はみんなで集まって草刈りをしています。



こうして無事に実った稲を9月8日から刈り始めることができました。

竹や木の竿と三脚を組んで立て
刈った稲をかけていきます。

今年見られなかった方は是非来年お越しください。
刈っては干し、刈っては干しの繰り返し。しんどい作業もみんなでやれば着実に終わっていきます。そして、時には稲にまみれて遊んでみたり…



70名以上の方にご参加いただきました。

稲刈りの後は稲カリーということで
カレー120人分、10升のお米をお腹いっぱい食べました。
天気にもよりますが1週間から2週間天日で干したところで脱穀作業がはじまります。今年は途中悪天候に見舞われ、予定した作業ができないこともありましたが、稲株主有志の皆さんがイベント日以外にも足を運んで一緒に作業をしてくださったおかげもあって、9月30日までに脱穀・籾摺りまで無事に完了しました。



こうしてようやく玄米になり袋詰めをして倉庫に保管します。

昨年度栽培した品種が多収だったこともあり、今年は減収を覚悟していましたが、反別の収穫量は昨年と同等でした。さらに面積を少し増やしたことから昨年の5.5トンを上回り、総収穫量は6.24トンとなりました。
今年も皆さんに収量増加分を還元して配当米をお送りすることができそうです!
稲株主の皆さまには、春の水路掃除から収穫までの間、上山の棚田を見守っていただき、そして時には現地にも足を運んで一緒になって泥にまみれていただきありがとうございました。配当米のお届けは10月25日頃を予定しています。
11月16日には上山の大芦高原キャンプ場で「上山棚田の収穫祭」を開催します。たくさんの方にお越しいただけることを棚田団一同楽しみにしています。














